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今月の住宅
157 ミラボと実家

今月の住宅
掲載要項

左 外観を見る。子世帯の仕事場(はなれ)を親世帯の住まい(おもや)と道路の間に置くことでプライバシーを調整している。「ワークショップ」という言葉にあるように「仕事の場」を通して、おもやが孤立することなく、まちと自然につながっている。
右 リビングからポーチ、テラス、庭をはさんで、はなれを眺める。道路から十分に距離をとっているので、外からは中の様子は見えないが、内部は片側をはなれとポーチに囲まれて、行きどまりのない明るく落ち着いた場となっている。

 道行く人のまず目につくのは、住宅の駐車場の上にしつらえられた小さな仕事場。リタイア後は引きこもりがちになりがちな熟年夫婦にとって、まちのにぎわい感の導入と同時にプライバシーの確保にも有効な仕掛けである。二世帯で住むのは気疲れしそうであり、SOHOでは生活のメリハリがなくなるかもしれない。プライバシーの欲しい親世帯の住まいと人目にふれられた方がありがたい子世帯の仕事場なら、生活時間のずれも気にならず、同居にも問題なさそうであった。庭とポーチをクッションにして独立させ、「はなれ」というかたちで道路と親世帯の住宅との間に仕事場を配置することで、お互いが独立しながら「たまにお茶が一緒にできる距離」の可能な新しい二世帯住宅となった。

左 リビングより北庭とキッチン・ダイニングを見る。階段から南北にカコカコと伸びた吹き抜けを通して、冬には2階の南開口からの長い陽射しがダイニングまで届く。北東庭は風を招き入れ、家に南北の風を通し、またどの季節も安定してほのかに明るい。
右 吹き抜けによって二階にできた書斎、ベッドルーム、ゲストルームの3つの場。 おびただしい蔵書の収納と明るいワンルームという2つの矛盾する要望を、腰壁でゆるやかに仕切ることによって実現している。


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