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余分なものを取り除き、
変化に対応させることをテーマに改修された
建築家夫妻のアトリエ兼住居

　建築家夫婦のアトリエ兼住居である築28年の3LDKマンションの改修である。改修部分はおもに居室とキッチン。「余分なものを取り除くこと」と「変化に対応できること」がポイントとなった。玄関・ホール・洋室・和室と区切られていた空間を一体化しアトリエに、また、和室とリビングの間仕切りを取り払い広々とした空間に作り替えられた。仕切りには、光を通し、気配の感じられるガラスやカーテンを利用。各部屋を結ぶ床下ダクトの活用で、壁際を走る延長コードとの決別をはかった。こうして、シンプルで現代的な空間が完成した。
　最後に余談であるが、ほとんどの施工を手がけた建築家は、ダンプカーに積まれた廃棄物を見て、改修を含め建築という行為がいかに環境破壊か思い知らされたという。われわれも「使い捨ての文化」を見直す時期に来ているのかもしれない。

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設計／atelier FISH ARCHITECTURE
担当／山下誠一郎、山下真未
●施工
　建築／atelier FISH ARCHITECTURE
　担当／山下誠一郎、山下真未
●工程
　設計期間／1998年8月〜1998年10月
　工事期間／1998年11月〜1999年1月
●主な内部仕上げ
リビング・ダイニング
　　床／リビング：桜ムク材積層フローリング
　　　　ダイニング：ライムストーン（カリツァカプリ）
　　壁・天井／コンクリート下地　エマルジョンペイント仕上げ
ベッドルーム・アトリエ　
　　床／ベッドルーム：桜ムク材積層フローリング
　　　　アトリエ：ナラ積層フローリング
　　壁／プラスターボード　エマルジョンペイント仕上げ
　　天井／コンクリート下地　エマルジョンペイント仕上げ
●主な設備
　空調・給湯・衛生機器／既存利用
　厨房機器／製作（ステンレスフルオーダーキッチン）
　照明／ERCO、ヤマギワ、製作
　家具／製作
　建築金物／ユニオン
●総工事費　約￥4,200,000（キッチン￥940,000）
●坪単価　約￥200,000